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暑い日々が続きます。本当に6月?
昨日、県の中小企業の集いで、BYDジャパンさんの講演を聞かせていただきました。
BYDというと世界では最近テスラを抜いてEVを一番たくさん販売している会社です。
日本にもそろそろドルフィンというモデルが上陸してきます。
実質400万円を切る値段設定でデザインも悪くないんですが(人による)、
EVの肝はインフラです。
充電設備が普及するかどうかの問題です。
実際のところは日本では電気はほぼ隅々まで通っており、北海道の山の中でも
電線はありますから充電器を置くだけならすぐできます。
でも普及しないのはなぜなんでしょうねえ?
講演は乗用車ではなくバスがメインでした。こちらも公共交通がメインですので
環境に力を入れている都道府県や市町村が導入の補助金などを作れば
割とすんなり導入は進むように思います。
充電装置も同じルートを走るバスの場合、ターミナルに置けばいいだけですからそれほど難しくない。
問題は使用過程での管理や部品の供給でしょうか。
聞くといまのところ日本向けも中国で生産し、輸入という形をとるようです。
日本での実績が500台を超えれば、日本での組み立てを検討するような話でした。
日本がバブル時代に海外に製品を売りまくっていた時代。メイドインジャパンが
ブランドになっていたので、日本国内で作り、海外で売るという戦略は
ある意味当たっていました。
しかし日本や海外のイメージとしては、中国製?
っていうのが本音のところでしょう。でももうすでに日本製よりも中国製のほうが
性能がよく精度も良いことはモノづくりに携わる人の心の奥ではわかっていることです。
口に出さないのは、負けていることを認めないからなのか、日本製というプライドなのか。
本当に負けているんですよ。今、日本で販売しているスクーター、オートバイ、ほとんどアジア製です。
ホンダもヤマハもスズキもカワサキも。
日本ブランドというだけで現地生産に任せています。
BYDのバスは中国生産を譲らないのは、トップの考えなんでしょうけれど、
大きくて重いものほど、ローカリゼーションをしなくてはコストダウンできません。
日本製であった自動車も今はほとんどが販売する国の中かその近くで製造されるのが通常です。
アメリカを走るトヨタは日本製ではありません。アメリカ製、メキシコ製です。
部品供給の問題も解決しますし、雇用が生まれ、そして問題が起きた時の改善も早くできます。
そういう意味ではローカリゼーション展開できない会社はグローバルには成功しないとも言えます。
テスラもアジアへの供給は中国のギガファクトリーでの製造になっています。
日本もそろそろEVの転換点ですので、Z世代の人たちが、え〜ガソリンなんてダサい(なんて言わないか)
と言い始めたら、変わっていくことでしょう。
私は内燃機関で生きてきた人間ですから燃焼のエンジンがなくなるのは悲しいですが、
これも時代の流れです。本質的に大半を熱で捨てているエネルギー変換装置はそろそろ
減らしていかねばならないということは理解しています。
でもまだ長距離分野やエネルギーの保管という観点からすると内燃機関もメリットがあり、
しばらくは共存ということでしょう。
ま、私が死ぬ頃までは仕事があるんじゃないかと信じて今日も仕事をしています。
自分の置かれた場所で頑張りましょう。
EV化反対運動や洗脳運動をしているひとは人生を無駄にしているんですよ。
ま、利権が絡んでいるならがんばってください。
トヨタの元社長が口をすっぱくして、EV化を無理やり遅らせているんだから
サプライヤーの皆さんは早くEV化への軌道修正をしてください、と伝えているのに
勘違いして日本は内燃機関を守ってくれているんだ、と思っている下請け企業の人が多い。
勘違いも甚だしい、と思っています。豊田元社長はわかっていてEVに切り替えていないだけで
ちゃんとベースではいつでもEV作れるのがトヨタのすごいところです。
社長変わりましたから、パッと切り替えもできますけれど、10人に一人が自動車産業の日本の
労働環境ですから、失業者も出てくることかと思います。
いまのタイミングは本当に難しい。今、インフレが進みすぎたら、多くの勉強してこなかった日本人は
廃業です。私も実感しています。危機感を持って次に備えましょう。
暗い話ですみません。