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9月に入って1週間.浜松はエコパにて
学生フォーミュラの日本大会に参加してきました.
私の仕事は,マイクロバスの運転手.
ボランティアです.
ちゃんとホテル代もご飯代も払ってきたので手弁当.
1週間も仕事休んで...今月の支払いまであと2週間.
戻ってきて仕事を通常の2倍ペースでやっています.
月末の支払に間に合うのか?
さて学生フォーミュラ.私の居るチーム横浜国立大学は
結果として総合6位でした.
静的審査と動的審査に大きく分かれるのですが,
静的審査のコスト計算に大きなミスがあり,これが
足を引っ張りました.タラレバは無い世界ですが,
ここを真面目にやっていれば4位にはいけたかな,と.
ま,チーム力としては10位くらいかなあと思っていたので
運が良かったのかな,と思います.
今回で私はなんと8回目の大会出場です.
8回も大会に出たのは最多記録じゃないだろうか?
そんなことを思いながら,今までの大会を振り返ると
学生フォーミュラに於いては,成績を残すには
チーム力が技術技能よりも大事と再認識しました.
会社も同じような気がします.
就職活動で必死になって就職したものの
実際の仕事は,学生時に思っていたこととは違うことが
ほとんどだと思います.
むしろ,思っていたことより悪い環境というのが多いのでは
無いでしょうか?一部上場企業は待遇良いんですけどね.
最近の学生は(と書くともうオヤジだなあと実感),
エアコンの効いた快適な部屋で,効率の良い教育を受けて来ていますから,
炎天下でちょっと大変な仕事になると倒れてしまったり,
自分だけで頑張って考えると無駄な行動が目に付きます.
フォーミュラの活動をする学生はこの無駄を経験するわけですから,
ほんの少しですが,他の学生よりは社会人に近づけるわけです.
ものづくりの本質は何か,というと
使う人の立場になってその気持ちを考えることだと思うのですが,
このフォーミュラのマシンが,使う人の気持ちを考えて
作っているだろうか?ドライバーの安全と信頼を得て
作られているだろうか.そんなことを思うと,設計,製作,
組み立て,調整,という技術,技能の部分がとても
大切になります.しかし,学生がはじめて作る製品です.
そんなに簡単に出来るわけが無い.
うまく試作して,トラブルを改善して,というPDCAを
回せるかというとたった1年しかない作業期間では難しい.
さらに大学の講義やレポート,実験に試験にとなると
どれくらいマシン作りに時間を割けるか,という点で
大きな差が出てきます.
つまりマネージメントこそが,最も大事な要素で
それがチームワークそのものなのです.
人をうまく配置するだけでなく,それぞれの人の個性や
その時の体調までを考えた計画と実行こそがチーム力です.
出来る人間と出来ない人間は,確かに居ます.
自分をうまく表現できない,暗い人間も居ます.
でもそれはそれで重要なポジションです.
最もいけないのは,全員が活性化するのが正しいと思って,
批判,非難してしまうことです.
まさに今世の中で問題になっているイジメ問題とはこのことか,と
思うようなこともよく目にしました.
精神的に耐えられず辞めていくメンバー.
無断で遅刻や欠席しても何も思わなくなる風潮.
そのことに対して,怒りと説教で対応して崩れていくチーム.
すべてチームマネージメントの問題です.
終わったあとに気がつきます.
順位が下がっているんです.
チーム力は,技術力や資金力ではありません.
その事実がとても素直に出てくるのが学生フォーミュラです.
チームワークの大切さを感じて,ひとりひとりが社会の一員であるという
ことを身に付けてくれます.
これに参加している日本中,いや世界中のメンバー.
是非,会社の人事担当の方は,お近くのこの活動をしている大学へ
足を向けてみてください.そして日本大会を見に行ってみてください.
くだらないES(エントリーシート)を見て採用するより
よっぽど有意義です.人材は選ぶんじゃないんです.
育てるんです.そしてチームワークの難しさを感じた
人間は育つんです.
仕事は誰かのために,社会のために,地球のために行うべきで,
自分たちのためにやるものではありません.
そこに気がついたチームが,上位に入賞するわけです.
どことなく,そこに気がつきませんか?自分の仕事の周りを見て.
今日,近所の双子の小学生の9歳の誕生日だというので,バイクの後ろに
乗せてぐるっと近所を一回りしてあげました.喜んでくれました.
その一人に「何が一番欲しい?」と聞いたら,「お父さん!」.
お父さんにはなれないんだけどなあ...
バイク屋のオジサンは,近所の小学生のマネージメントはできるのか?
今年の夏は暑かったですね.8月の店内はずっと30度を越えていました.
夜寝るときも二階は熱がこもっていてずっと30度以上.
クーラーを自分で工事したのですが,頼んでいた冷媒が来ず...
結局まだクーラーがありません.
いまだに昭和的な生活をしているわけです.
さて,この暑い夏は,海水温の上昇がひとつの原因だそう.
海水や気温の温暖化は,おそらく人間の活動が原因との論文が
たくさん出ています.
人間の活動が原因なら,じゃあ人間はその技術でもって
この状況を打開すべきなのか.
それとも,元の状態に戻すべきなのか.
宗教的には神の思し召しということで,これは人間への罰ともいえるし,
神とは関係なく本当に自然の力によって,人間へのしっぺ返しとも思えます.
今日,竜巻が発生して多数の被害が出ました.
元の自然と共存していく人間生活に戻るのがよいのか,
それとも新しい技術を開発して自然災害に対抗するのか.
自然の摂理というのは,どちらが正解なんだろうか,と思うわけです.
人間というのは,色々考えてものを作る動物であれば
新しいものを作るのが宿命.
いや,そうではなくて,多くの動植物と一緒に地球上にただ存在を許されている
だけで,人間はもっとおとなしく生きるべきものなのでしょうか.
色々考えることが多いです.
所詮地球の活動としては,竜巻ひとつ,単なる局所的な風の渦です.
それによる被害なんて何十億年の歴史に於いては意味のないことです.
私は,工学的なことが好きなので,技術,技能で地球の自然に挑む
自然対抗側になるんでしょうね.人はそもそも興味によって動く
地球上の共生を嫌う悪い動物なんだろうと思います.
まだ収束していない原発についても,技術によってなんとかしようという
動きと,原発技術なんてすべて無くしてしまおうという動きと.
どちらの動きもあってよいと思います.
いや両方が無いと良し悪しが判断できないだろうと.
わかっていることは,福島の収束は今,生きている人たちが死ぬ時も
まだ収束できないということ.子供,孫,ひ孫の代でもまだだめでしょう.
そういうものを人が触ってよかったのか.
そんなことを思います.
人はせいぜい数十年の活動しかできません.
その中でいかに生きるか.
バイクを通して色々思うこともあります.
皆さんも自身の仕事を通して,何が人生において大切なのかを
しっかりと見直すひとつのきっかけじゃないかと思います.
さて,話は変わりますが,明日から7日土曜まで学生フォーミュラの
日本大会に参加してきます.
私はマイクロバスの運転手.
大型免許があるのでボランティアです.無給です.
1週間も休むと9月の支払が怖いなあ...と思うのですが,少し忘れて
今年こそ日本一を目指して頑張りたいと思います.
私のチームはこちら.
実況中継もあるそうです.
応援よろしくお願い致します!
ここに参加している日本のエンジニアの卵がきっと
地球にやさしい技術を未来に与えてくれると思っています.